脳にダメージを引き起こすマルチタスクのデメリットとその対策
「マルチタスク」
その響きを私はとてもポジティブなものと受け止めていました。
とある日の私…
朝会社に到着したらすぐにメールのチェック。簡単なものはすぐに返信をし、少し長い内容は書くのが時間かかりそうなので後で書こうと、途中まで書いて下書きへ。
企画書に着手するも、メールが来たのでそれに返信してたら電話がかかってきて…再び企画書に戻るもなんだかアイデアでてこない‥。気分転換に送ってなかったメールの返信を書こうと下書きフォルダをあける…。
はい。これ脳にダメージを与え、生産性を40%も下げていたのです…。
がーん。
メールも電話も企画書も、つぎつぎにこなしちゃうもんね~~。
と完全に勘違い野郎になっていました。
そもそもマルチタスクとは複数の作業を同時にもしくは短期間に並行して切り替えながら実行することですが、そもそも人間の脳は同時に複数のことは行えないそうです。
え?歩きながら携帯で話したり、テレビ見ながら食事してるけれどそれって違うの?
これは、片方が無意識でできる習慣化された運動だからできるいわゆる「体が勝手にやっている」ものだからできることなのです。
人は歩くとき、「右足出して左足出して…」とは考えずに歩いていますが、これは小脳が司って自動運転をしてくれているからできることなのです。
だからベテランドライバーが話しながら運転できるという行為が、ペーパードライバーの私にはとてもできそうにない神業に感じられるのです。
(運転しながら窓開けるのも怖いくらい…そんな人運転しないでくれ)
「みなさんがマルチタスクと考えているのは、神経科学者の言うところのタスク・スイッチングです。(二つを同時に考えているのではなく)複数タスクを短時間で行き来しているのです。」「SINGLE TASK著者 デボラ・ザック」
ザック氏はタスク・スイッチングは生産性を40%も低下させるだけでなく、脳が収縮する原因になると指摘しています。短時間で高速にスイッチを切り替えようとすると脳がオーバーロードし、脳内の灰白質が収縮すると言及しています。
マルクタスクは小さな机で積み木をするようなもの
積み木をするスペースは限られているので、今積み上げている積み木を崩すしかない。
元の積み木に戻る場合は、再び積み直す…これがマルチタスクの状態なんだそう。
そりゃー生産性も悪いわけです。
しかもこれ、集中できてない時ほど他のタスクが気になり、しょっちゅうタスク・スイッチングをしてしまう。
これは小さなタスクに刺激を感じることで、脳が「仕事をこなしている」と同じ満足感を味わってしまうそう。
企画書はたいして進んでいないのに、仕事してる感を感じていたのはこのせいなのか…
しかもこのマルチタスク(タスク・スイッチング)は前頭前野に強い抑制がかかる為、より集中しにくい脳になってしまうそう…
やればやるほど集中できなくなり、更にタスク・スイッチング化が進む…
気が付いた時には、一つのことを集中して考える、取り組むことができなくなっている、という…なんと恐ろしい…
今すぐ改善したいが、どんな方法があるの?
調べるといろいろな方法があるが、その中でも私がこれは使えそう!と思うものをピックアップしてみました。
使えそう!と思うものがあればご活用ください!
タスク・スイッチング対処法
1.細かく分類し、適切な時間に割り振る
・「メールチェック」「電話」「資料作成」など
・集中したい企画書や資料作りは朝一に
※その際に集中を遮られないように、スケジューラーに「ブロック/作業中」など入れておき、携帯もその間は通知が見えないようにする
2.「1×10×1」システム
メール返信など「1分」で片付く最小タスクから着手し、次に電話や書類をファイルに入れるなど「10分」で済む小さめのタスクを行い、最後に「1時間」以上かかる大きなタスクを片づけるという「1×10×1」システムを採用し、緩急をつけてそれぞれに集中する方法
3.パーキングロット法
会議などで本来の議事とは無関係なテーマが提示された場合、進行が妨げられないよう、あとで話し合うために記録しておく「パーキングロット(駐車場)法
作業中に、ふと浮かんだ他のタスクやアイデアなどはメモを取り、頭から切り離しておく。
これは「仕事の効率化」や「不安の払拭」に効果のある書き出しテクニックで紹介したワーキングメモリの有効活用にもなります。
まとめ
とにかく、タスクを分類し、時間など手順を決めて一つ一つに集中する。
やっていると気が逸れてしまったりしますが、それはメモを取り、今気が逸れたな、と認識して再び作業を進める。
※これはマインドフルネスの進め方と同じで、認識して元に戻すことで脳が鍛えられます
これを繰り返していくと集中してシングルタスクを行うことができてくるそうです。
思えば好きなことをしているいわゆるフロー状態というのは完全なるシングルタスクですもんね。
全てのタスクがそうなれば、生産性も飛躍的に向上するはず!
精進します!
今回の参考文献
上記でご紹介した以外にも、使えそうなテクニックやなるほどと思うことが沢山あったので、本の概要はまた後日まとめたものをアップします。
また、集中力を鍛える方法についてもまとめていこうと思います。
コメントを残す